Column

おばあの笑顔あふれる『女性長寿100人プロジェクト』

2020/9/25更新  2020/3/13公開

2020年9月21日(月・祝)~10月31日(土)にオンライン※で開催される「女性長寿100人プロジェクト」は、沖縄は北中城村のご長寿さん100名もの似顔絵が展示されるというハートフルな企画です。今回は本プロジェクトの企画者であり、アーティストとして似顔絵を描かれた、安本沙世さんにお話を伺います。安本さんは2017年から同村観光協会の地域おこし協力隊として活動する中で「村のおばあちゃんたちの笑顔」に注目されました。※新型コロナウイルスの影響で開催期間が4月25日~5月10日から再度延期されました。※新型コロナウイルスの影響で当初の開催日から延期となりました。開催場所をイオンモール沖縄ライカムからオンラインへ変更し開催されます。詳細は最下部よりイベント情報をご覧ください)

—どのようなきっかけがあって、100名もの似顔絵を描いて展示するというプロジェクトを企画されたのでしょうか?

地域おこし協力隊として最後の年となる2019年に、地域のために自分に何ができるのかを考えました。そして北中城村の「3期(15年)連続女性長寿日本一※」という魅力をどう伝えるか考えた時に浮かんだのが、村のおばあちゃん達の笑顔でした。
自身も絵を描くことを仕事にするのが夢だったこともあり、100人分のおばあちゃんの似顔絵を描いて、北中城村をもっと多くの人に知ってもらおうと考えたのがきっかけです。(※出典/厚生労働省:平成27年市区町村別生命表)

—作品はもちろんのこと、制作過程も興味深い展示会ですね。どのようにして、数多くの似顔絵を制作されたのでしょうか?

人見知りな性格ということもあり、初めはとっても緊張しました。絵を描くために公民館などご長寿の皆さんが集まる場所へお願いしに足を運びましたが、うまく説明できなかったり、「恥ずかしい」と断られてばかりでした。地域の体操サークルなどに参加させてもらいながら、少しずつ馴染んでいって、撮影の許可をもらえるようになりました。そこからは、写真を撮って絵を描いて…取材に制作にと忙しい毎日でした。

私は3年前に単身で沖縄へ来て、地域おこしとは何なのか、自分はここにいて良いのかなど、思い悩む事もたくさんありました。そんな中、この活動を通じて私は紛れもなく地域のおばあちゃん達に元気をいただいていたし、いつしか自分を認めてくれるような大切な存在になっていました。そして、約9ヶ月という時間をかけて、2月初旬、無事に100枚分の絵を完成させる事ができました。
これまで大変な道のりではありましたが、展示会を成功させて北中城村でイキイキと暮らす人たちの魅力をたくさんの人に伝えることが、私ができるせめてもの恩返しだと思っています。

—似顔絵の展示に加えて、「おばあと一緒に商品開発プロジェクト」ではご長寿さんたちの作品の展示販売もされるのですね

女性長寿100人プロジェクトを進める中で、デイサービスに飾られているおばあちゃん達の手作りの作品を見たときに、これらを商品化して展示会で販売することを思いつきました。

当初のおばあちゃん達の作品

村内で手芸などが得意なおばあちゃんを探し、その人の作品をベースにデザイナーでもある私の視点から色味やサイズ、用途などを見直して試作を重ね、おばあちゃんと協力隊が一緒に作る商品として、新しい価値を見出せるのではないかと考えました。
初めはアイデアが出てこなくて頭を悩ませていましたが、定期的におばあちゃんの元へ足を運び、一緒に試作を繰り返し、ようやくかわいい雑貨たちができあがりました。

おばあちゃんが手編みのパーツを制作し、安本さんが金具などの仕上げを担当

これらの商品は、展示会での販売を予定しています。売上げは制作者に還元することでやりがいや生きがいになったり、手先や頭を使う事で認知症の予防などにつながればと思っています。今後も作り手を増やし、この活動は継続していきたいです。


ご長寿さんへの取材をする中で、「私もこんな風に歳をとっても毎日イキイキと過ごしたい」と感じたという安本さん。作品を見た人も、同じように感じてもらえたらという思いを込めて描かれた似顔絵や商品たちを見に、ぜひ足を運んでみてください!

<取材協力>
北中城村観光協会 地域おこし協力隊 安本沙世さん
公式Facebookページ:https://www.facebook.com/oba100pj/

しまかるイベントページ

女性長寿100人展


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