街中に音楽があふれる1週間『沖映ストリートクラシックス2019』
2019/11/27公開
12月15日から21日まで、那覇市にある沖映通り商店街のさまざまなところでクラシック音楽を楽しむことができる「沖映ストリートクラシックス2019」が開催されます。音楽家21組による25ステージをすべて無料で楽しむことができる本イベントは、普段クラシック音楽に親しみがない方や小さなお子さんにもおすすめです。今回は、企画運営を担当しているビューローダンケのスミトモコさんにお話を伺いました。
−今年で3回目となる「沖映ストリートクラシックス」は、どのような目的で開催していますか?
沖映通りが文化にあふれる通りとして認知を高め、通りが発展していくことを目指して、沖映通り商店街振興組合では、夏には落語会「うまんちゅ落語祭り」、秋には「一箱古本市」と、季節ごとにイベントを開催しています。「沖映ストリートクラシックス」は冬のイベントとして行っていて、毎年楽しみにしてくださっている方も増えてきています。
—沖映通りの中の、どのような場所で演奏を聴くことができるのでしょうか?
ジュンク堂書店那覇店、ポーラ ザ ビューティー那覇店、コートドール沖映通り店、NAHA CAFE、ファンスタイル沖映通り支店、沖縄銀行牧志支店、フルーツフルーツ・オキナワと、今年は7つの店舗が会場となっています。コンサートホールとは違って、間近で演奏を聴けるのが醍醐味です。プログラムはすべて無料ですが、会場が飲食店の場合には飲み物や料理のオーダーをお願いしています。そのほかの店舗でも、お買い物をしていただけたら嬉しいですね。
—全部で25ものステージがあるとのことですが、どのようなプログラムがありますか?
ワインを楽しみながら音楽を聴く大人向けのプログラムもあれば、レクチャーや体験を交えた子ども向けのプログラムもあります。最終日には、なんと舞踏会を開催!ウィンナワルツを中心としたプログラムで、ダンスのミニレクチャーも行いますので、ぜひ一緒に踊っていただきたいです。もちろん、音楽を聴くだけでもウェルカムです。沖縄銀行牧志支店では、窓口での手続きの待ち時間に、お仕事の合間のちょっとした息抜きとしても生演奏を聴いていただけます。
「今日はちょっと沖映通りに寄ってみようかな」というくらいの気軽な気持ちで来ていただけるといいな、と思います。
—商店街の店舗で演奏をすることで、劇場でのコンサートとは違い、さまざまなお客様に楽しんでいただくことができますね
毎年、全てのステージにドラマがあります。
例えば…ジュンク堂書店が会場の時のことですが、赤ちゃん連れのお母さんがおられたので、椅子をお勧めしたのですが、赤ちゃんが泣いてしまうと迷惑をかけると、ずっと本棚に隠れるように立っていました。けれど赤ちゃんは泣き出すこともなく、お母さんと一緒に音楽を聴いていました。演奏終了後、お母さんは「育児中にこんな素敵な音楽を聴けると思わなかった」と笑顔で帰られました。
ほかにも、沖縄県立芸術大学の学生グループによる演奏を、クラシック音楽の専門書を抱えた年配の方が腕組みしながら聴いておられたので、ハラハラと見守っていたのですが……その後のトークの時に、学生が用意してきた笑いのポイントで、その方がちゃんと笑ってくださっているのを見て、ホッとしたり(笑)
はたまた、ジュンク堂書店のイベントスペースで次のステージの準備をしていたら、ステージの周りをうろうろしていたお客様がいたのです。前日来られていた方だったので話しかけると、「昨日の余韻に浸りたくて来ちゃいました」と。今日もまたプログラムがあることをお伝えしたら、お顔を輝かせてそのまま次の演奏も聴いていかれました。
こんな感じで、どのステージにも素敵な出来事が起こっているので、楽しくて仕方ないです!

沖縄銀行牧志支店での演奏
写真はすべて2018年開催時
制作担当のスミさんも、楽しくて仕方がない!と語る沖映ストリートクラシックス。今年はどんな素敵な出来事が、沖映通りで繰り広げられるのでしょうか?みなさんも、お仕事帰りにふらっと、またはお子さんや大切な人と一緒に、足を運んでみてはいかがでしょうか。
<取材協力>
沖映ストリートクラシックス
制作担当 スミ トモコさん(ビューローダンケ)
那覇市沖映通り商店街振興組合 公式ウェブサイト:http://okiei.okinawa/