2.古武道-生活民具を使う伝統武術の古武道
空手同様、古くから沖縄に伝わる伝統武術に古武道があります。古武道は空手と違って様々な武器を用いますが、その動作には空手と通じるものがあります。武器の種類としては、棒や鎌など、日常の生活民具を転用したものが多く、外国伝来のものもあります。11~12世紀ころ、沖縄がまだ一つの王国に統一されていなかった時代に、自己防衛を目的に自然発生していったものと考えられています。その後、中国をはじめ諸外国との交流を通して、サイやティンベー、ヌンチャクなどが持ち込まれると、使い方を研究・工夫して、独自の武器として取り入れていきました。15世紀初頭に琉球王国が誕生し平和な時代を迎えても、表だって披露されることはなくとも、親から子へ、師から弟子へと密かに伝えられていきました。次第に、棒を使った棒術は村の祭りで演舞されるようにもなりました。20世紀になると、古武道は学校や町道場などで公に指導されるようになりました。