1.空手・主な流派-学校教育に取り入れられ広がる
空手の歴史については、文献資料が少なく、よくわかっていません。昔から沖縄にあったティーという武術が、中国武術などの影響を受けて、現在の空手に発展していったと考えられています。琉球王国時代は、士族階級の間で、門外不出の武術として伝承されてきました。1879年、沖縄は琉球王国から日本の一つの県になりました。その後、1900年初頭に、空手が学校教育に取り入れられたことから、広く一般に普及していきました。
空手は、型に始まり、型に終わる、といわれます。型とは、最も基本的な原理に基づいて、均衡のとれた一連の動作に体系づけ、規範としたものです。昔は型や修練方法の違い、その伝承地名などにちなみ、首里手、那覇手、泊手の三つの型に大別されました。現在の主だった流派で見ると、小林流が首里手、松林流が首里手と泊手、剛柔流が那覇手の流れを大きく汲んでいます。その他、上地完文を開祖とする上地流があります。現存する型は約40種類ほどで、それぞれ流派によって異なります。